東京寄席
「よせ」と言われたところでやめない演芸噺

第5回
11月第1回興行 「笑いの秋、お楽しみ行楽興行」
「私が愛してやまない芸人さん(その2)
―1度は生で見ておきたい編―」

いらっしゃいませ、こんばんは。
席亭の横山です。

早いもので、もう11月になりました。
以前にご紹介した浪花座は昔、この時期、
「松竹名人会」と題して東西のベテラン芸人さんが出演する
特別興行が組まれていたのです(今はやってないようですが)。
ということに合わせて(無理からやなぁ by 岡田圭右)、
今回は一度は生で見てみたいベテラン芸人さんに
スポットを当てたいと思います。
ねっ、毒のない良い言い方でしょ。

今まで、あまり東京の芸人さんについて触れてこなかったので、
今回はまず東京の芸人さんからいきましょう。

まずお一人目、東京コミックショーです。
多分、皆さんもご存知でしょう。
「レッドスネーク、カモン」でおなじみのあの方(達)です。
子供の頃からテレビではずっと見ていたのですが、
その頃の活動はキャバレーが中心だったらしいので、
子供が生で見るチャンスなどあるはずないわけです。
東京コミックショーの何が凄いって、
あのネタだけでずっとやりぬけてしまえること
(本当は他にもネタがあるのですが)。
ヘビ以外のネタを見たことがある方は
本当にラッキーだと思いますよ。
それもテレビで見ても、生で見ても、
おそらくネタ自体は変わらないでしょうが(失礼!)、
あのいかがわしさは生でないと
100%は伝わってこないんじゃないですかねぇ。
舞台で腕を磨いてきた、古きよき時代の芸人さんですから、
やはり舞台で見てナンボってやつでしょう。
ただ、数年前に
パートナーの奥様が腰の具合を悪くされてから、
ヘビのネタを殆どやらなくなられた上に、
仕事量もセーブされてるよう
(ショパン猪狩さんは愛妻家で有名)なので、
なかなか舞台でも見られなくなっているようなのが残念です。
この手の芸は、
とかく一代かぎりというのものであることは仕方ないとしても、
ある種の終末めいたものが見えてくると寂しくなるものです。
だから、何とかして見ておきたいんですよねぇ。

多分これからお話しする芸人さんについても、
同じことが言えるんじゃないでしょうか。

続いての名人は、
上方演芸の大ベテラン「夢路いとし・喜味こいし」先生です。
このコラムを読んでらっしゃる方の年齢層はよく分かりませんが、
私の世代は
テレビ番組「グリコ・がっちり買いましょう」の名司会、
覚えてらっしゃるでしょ
「十万円、七万円、五万円、運命の分かれ道」
ってフレーズ。
印象的ですよね。
しかし、いと・こい先生はもう芸暦60年にもなる大ベテランで、
その番組の前から舞台・テレビに大活躍されており、
現在も第一線でご活躍されているわけです。
いと・こい先生のすごいと思うところは、
今でも新ネタをかけることが多く、
それはまたきちんと
時代の息を感じた瑞々しさがあるんですよ。
ネタを起こす作家の方の技量ももちろんあるのですが、
なにせ舞台で披露するのはお二人であるわけで、
お二人に時代の空気を感じ取るセンスがおありになるから、
なせる技ですよね。
先日も日航名人会の模様を行きかえりの飛行機で何度も聞いて、
ネタなんて分かっていても爆笑してしまうんです。

大概ベテランになると、
ネタ起こしの部分がおろそかになりがちで、
見ている我々も何だか面白いのだけど
それと同じように冷笑していたりもするんです。
そこを感じさせないお二人の絶え間ない精進、
そして技量にはただただ敬服。
実は、もうひとつお二人の凄いところがあると
私は思っています。
それは客をいじりもしないし、
マクラにネタと関係のない話題(時事ネタとか)
を持ちこむことなく、いきなり本題へ入っていき、
お客を自分達の世界に引きずりこんでしまうところ。
これは、客をひきつけようとしなくても、
客の方から食いついてくるということでしょう。
お二人の高い人気と技量を示す証拠
と言えるんじゃないでしょうか。
今度漫才を見る機会があったら、
他の漫才師の方のネタを見比べてください。
必ずと言っていいほど、客いじりやマクラをやりますから。
持ち時間に余裕がない限り。

いと・こい先生は
「大宝芸能」というプロダクションに所属しているためか、
なかなか定打ちの小屋に出演しないんですよ。
何度も大阪には足を運んでいるのですが、
全くタイミングが合わず、
一度も見たことないんですよねぇ、生で。
見てみたいなぁ、どうしても。
たまに浪花座に出演されているのですが、それも年に数日。
いったいお二人はどこで漫才をご披露されているのやら・・・。
東京で舞台に立つときもあるのですが、
演芸のイベントは殆ど告知らしいものがないので、
情報収集さえままなりません。
どなたか、
いと・こい先生のオフィシャルサイトを立ち上げてください。
お願いします。

今回も長々と書き連ねてしまったので、これでお開きにします。
ただ本当は、
もう一組ぜひ見たい(見て欲しい)芸人さんがいます。
でも、その名前を言うと知ってる人からは
「おま〜え〜は、ア〜ホ〜か?」と言われそうで・・・(笑)。

とにかく、今回ご紹介させいただいたお二組に対し、
特集の傾向から変な認識をされないよう
心からお願い申し上げます。
尊敬の念こそあれ、悪意など毛頭ないことをご理解ください。

ていうことで、
次回は一度見てみたい中堅・若手に
スポットを当ててみたいと思います。

2001年11月好日
東京寄席席亭 横山 講志

次回は11月第2回興行、「錦秋お楽しみ興行」となります。
 
【お知らせ】
日頃「東京寄席」をごひいきにしていただいている皆様方と、
交流会を開きたいと思います。
シチュエーションは以下のとおりです。
・日時:12月25日21:00 頃開始
・場所:銀座某所(未定)


いうまでもなくクリスマス当日・・・。
実はこの日、
銀座博品館劇場にて18時30分から博品館寄席
「球児・好児!のいる・こいる!
そして、おぼん・こぼん!激突!仁義なき戦い!」
というイベント(凄いタイトルだな・・・)が行われます。
私はこれを見に行く予定です(泣笑)。
イベント終了後、皆さんと演芸のこと、FC東京のこと、
その他諸々お話しできたらと思っております。
「えーい、クリスマスなんて関係ねーやっ!」という方、
ぜひご参加ください。
世間は給料日なんでしょうが、
何かと物入りな時期ですので参加費は極力抑える方向です。

参加ご希望の方、また交流会へのご質問等がありましたら、
tokyofootball@geocities.co.jpまで
件名は「東京寄席交流会」と書いてメールを
送っていただけるとありがたいです。


なお、博品館寄席のチケット
(全席自由、前売り4,000円、当日4,500円)は、
申し訳ありませんが各自でご手配ください。
チケットは、
チケットぴあ(Pコード316-514)にて発売中です。

※ 東京寄席は(きっと)演芸全般を一方的に応援します。

(第6回につづく)

11/16/01 UPDATE

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