二股!
荒川裕治によるフットボールコラム

気持ちが伝わってこない。
2/18 FIFAワールドカップアジア地区1次予選・日本対オマーン

いきなりだが、
ワールドカップ予選の初戦である日本vsオマーンについて。

まずは、最後の最後で決めた久保を誉めておこう。
ああいう偶然は、ジョホールバルで見た岡野のゴール以来だが、
とりあえず決めたことは立派だ。
だふったとか難はあるが、ここは結果重視。
勝ち点3を得たことは大きい。
中村がPKを外したことは残念だったが、責めるつもりはない。

だが、結果と内容は異なる。
内容に関しては、誉める要素を見つけることが難しい試合だ。
日本は、
風邪をひいている選手を出さざるを得ないほど、
選手に困っているのか?
動けない選手を90分間ピッチに立たせておくほど、
強くなったのか?
試合後に選手たちから発せられたという
「思ったよりもオマーンは強かった」
との言葉には愕然としまった。
いったい、いつから謙虚さを無くしてしまったのだろうか。

ジーコが試合後、
「最後まで勝とうという気持ちを見せてくれた」
と言っていたが、それは終盤の最後の最後になってから。
正直、そんな気持ちは伝わってこなかった。

チェイシングしたにも関わらず
何のプレッシャーもかけなかったことで、
チャンスを与えてしまった柳沢。

ボールを奪われても、すぐに奪い返しにいけなかった中村。

1対1で相手をかわすのではなく、
相手のファールを待っているかのようにしか見えなかった高原。

中村が中に絞る分、
サイドにスぺースが空いているにもかかわらず
出ていけなかった山田。

前半の攻め疲れか、後半まったくオーバーラップできなかった三都主。

フィード能力がないことを露呈してしまった坪井。

基本的に動けない稲本……。

とにかくチーム全体が、判断が遅く、プレーに覇気がない。
さらに、
まさかこれだけクリエイティブな能力を持った選手が揃った中で、
前に放り込んでしまうサッカーを見せてもらえるとは。
選手たちには、プロとしてのプライドはないのか?
それでも、後半からでも3バックにしてくれれば、また違ったのだが。

いったい今まで、何をしてきたんだ?

ジーコには呆れた。
だいたい、帰国した中田に
「どこのポジションをするんだ?」
と聞くこと自体がナンセンス。
自分の中のイメージに当てはめてみればいいだけのこと。
中田がどのポジションに入るのかと想定した練習はしていないのか?
だったら、
何のために何日も代表に拘束していなきゃいけなかったのか?
「たった15分しか一緒にできなかった」
と言い訳を言うのなら、
なぜそんな選手たちを起用しなければならないのか。
逆にそれまで呼ばれてきた選手たちはどうなる?
自ら選手たちとの信頼関係を壊そうというのか。
最終予選まで、こんなことを繰り返していくのか。

「このメンバーで2週間、練習させてほしい。
そうしたら、もっとよくなる」
(ジーコ)

だったら、
みんな日本に引き上げさせればいいだけのことじゃないのか?
各クラブとの折衝に
時間と労力と金を掛けていることがもったいない。
そんなことを「もう一つの戦い」(ジーコ)と言われても、
どうしようもないではないか。

試合を見ながら、
森島がいたら、
戸田(残念ながら光洋じゃないんだな)がいたら、
なんてことを思っていた。
本当にチームのために戦える選手、
動ける選手がいなければチームにはならない。
スターを揃えるだけでは、「チーム」にはならない。
このチームには献身的に働ける選手がいない。
日テレで解説していたはずの北澤は
どう思いながら、試合を見ていたのだろう。
もちろん、山田を見ながら、
加地が歯ぎしりでもしているのではないかと想像してみた。
今のこの代表なら、
あっさりオリンピック代表に負けるのではないだろうか。

そうそう、今の代表選手に
「勝てればいい」なんて言ってほしくない。
そんなことは、結果を出したことのある
元代表だった解説者が言うことだろう。
やっているこのサッカーに満足しているのか、
納得しているのかが問題なのだ。
もちろん、形があるのかどうか、わからないのだが。

それにしても、
いつまでこの状況に耐え続けていかなければいけないのだろうか。
しまった、それをジーコに聞き忘れた……。

(つづく)

02/20/04 UPDATE

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