二股!
荒川裕治によるフットボールコラム

さらば、猪鼻。

成人式も終わり、
今ごろになって新年の挨拶をさせていただくというのは
失礼だとは思いますが、
とにもかくにも今年もよろしくお願いします。

今年の正月は比較的のんびり過ごすことができました。
新年最初の仕事は7日。
NHKでソルトレークシティ冬季五輪について、
開・閉会式の中継を務める
有働由美子アナと工藤三郎アナの対談をさせてもらいました。
そう、今年はワールドカップイヤーですが、
その前にソルトレークシティがあるんですよ。
2月8日が開幕。これもまた楽しみです。

さて、12日に友人の結婚式に出席させてもらいました。
にもかかわらず、約30分の遅刻。
私のテーブルは中央の真ん中という非常に目立つ位置にあり、
かなり気まずかったのですが、一人の男が苦笑いしながら
「ここですよ」と手招きしてくれました。

その男、というのは猪鼻剛。
ご存知でしょうか。
拙書「FC東京の挑戦」に多々登場願っている、
“元”FC東京運営担当「正」です。
彼のプロフィールについては、
「FC東京の挑戦」に詳しく書いてありますので、
ここでは割愛させていただきます。

そう、“元”なんです。
この1月1日から東京ガスに復職したのです。
7日が初出勤でしたので、
ちょうど1週間経ったところでしたが、
とりあえず元気そうでした。
これまでは自転車で10分程度の通勤だったそうですが、
現在は1時間45分もかかるとのこと。
電車通勤がイヤで
サラリーマンを志さなかった私には
ちょっと考えられません。
ただただ、「凄いなぁ」と言うばかりでした。

昨年、大熊監督が退任したとき、ちょっと疑問を感じましたが、
大熊さんの次のステップを考えれば、
受け入れることができました。
しかし、この猪鼻(敢えて、呼び捨てにさせていただきます)が
FC東京を去るということを知ったときには、
私はかなり動揺しました。
「お前もか……」
電話でそう言ったのを覚えています。

裏表なく、できることできないことの区別ができ、
納得できなければ納得いくまで食らいついていくという姿勢で、
クラブ内だけでなく、他のJクラブ、
またJリーグからも信頼を得ていました。
西が丘や江戸川、東京スタジアムの管理の皆さんと、
クラブがいい関係であるのも、
彼が学連、JFL時代から築いてきた
信頼関係があったからこそでした。
ですから、
私の耳にも内外から惜しむ声が多く聞こえてくるのです。

東京ガスという大きな会社の人事移動ですから、
様々な考えがあってのことでしょう。
「まあ、これもタイミングでね」とは、年末、
猪鼻の移動について椿原社長がおっしゃっていた言葉ですが、
将来的には、FC東京に必ず戻ってくる人材だと信じています。
しかし、通達があったのは12月中旬。いきなりでしたね。

個人的には、いろいろな思い出があります。
1番は、拙書が出版できたのは、
彼の力添えがあってのことでしょうか。
今はただ感謝と新しい旅立ちへのエールを送るだけです。

「ありがとう。そして、頑張って」

今年、チームだけでなく、
フロントにも大きな変化があるFC東京。
今年もクラブ全体を注目していきたいと思っています。
そして、猪鼻とはいい友人として付きあっていくつもりです。

それにしても、自分の結婚式のスピーチで
「2006年、日本代表にはぜひ予選を突破して
ドイツに行ってもらいたい」
だなんて言う新郎って……(苦笑)。

(つづく)

01/20/02 UPDATE

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